JIMOTOコラボインターン 地域で人材を育てれば、
育てた人材がいずれ
地域を育ててくれる

共創のプロセス 1

雑談とホンネが飛び交う仲間が集まると
何かが生まれる

仕事じゃないところから仕事のアイディアは生まれる。
私達は取引上の関係性はもちろんですが、取引がない仲間との関係も大切にしています。実はそういう関係性からのほうが、より良いアイディアが生まれることを知っているからです。
地元の企業が力を合わせて始まった「JIMOTOコラボインターンシップ」も「雑談とホンネ」がきっかけで生まれた事業でした。

ある日集まったのはメディア制作会社後藤美由紀(仮名)取締役、飲食店グループ黒田陽子(仮名)総務部長。当グループ人事部長がお二人をお誘いして3人でランチをしたときのことです。もともとお二人は会社同士のお付き合いはあっても個人的には面識がないことが分かり、 お二人とも夫婦で経営に携わっているということもあり、交流するきっかけになればとの思いでランチをしておりました。

たまたま3人ともに採用責任者でもあり、話題は採用や人材確保の苦労話に。
「新卒採用で大手ナビサイトを使っているが埋もれてしまい応募数が確保できない」、逆に「数名の採用枠に対して応募が多すぎて優秀な人材の見極めに苦心している」、「業界のイメージを払拭できず仕事の内容に興味すら持ってもらえない」などそれぞれがバラバラの悩みを抱えていました。でもせっかく3人とも採用やっているだんだったら、いつか何か面白いことできるといいね~。ということでその日は楽しく解散となりました。

共創のプロセス 2

力を合わせれば何かできるはず、
まずはやってみよう

雑談というのは、ある意味その場で終わるから良いというもの。
でもこのときは違いました。

数日後に後藤取締役から
「改めて集まって何ができるか考えてみませんか?たとえば合同インターンシップとか!」

その可能性に魅力を感じ、関係者も含めて議論を重ねた結果、共通の課題として自社の存在や仕事の魅力をうまく認知してもらえていない。ただ、3社力を合わせれば何らかの解決を図ることができるかもしれない。

まだ本当に実現が可能かどうかは未知でしたが、ホンネで議論を重ねていく中で、お互いの信頼関係も少しずつ強くなり、この仲間であればきっと何かが生まれる、これは3社でやることに意義がある、そんな確信に変わっていきました。その後3社の社長の後押しもあり、まずはやってみようよ、ということになったのです。

また、学生にとって興味を持ってもらえる、価値のあるインターンシップが何かという議論の末、お互いの業界の良い部分を掛け算した「メディア×飲食×エコロジー」をテーマにしたイベントを学生と共に考え発信するという企画になりました。

結果、地元大学を中心に19名の学生が参加、それぞれの採用課題解決にもつながる結果とな り、新聞記事等でも取り上げられ手応えを感じることができました。

共創のプロセス 3

見えてきた地域課題
若者の都市圏への人材流出を防ぐには

この3社合同インターンシップを終え、自社の採用のことだけではなく、良い人材に地元に残ってもらうには、企業の仲間をもっと増やしつつ、企業だけでなく地域全体で取り組んでいく、加えて地域で働く魅力や意義を魅力的に発信する必要があると改めて感じました。

そこで2年めは、個々の企業の採用課題を解決するためのインターンシップではなく、地域課題として「若者の都市圏への人材流出」と再定義し、

‟地元にこそ挑戦できるフィールドがある”
「地元の学生がこの地で、大きな可能性をもって活躍できる」そんな宮城をつくりたい。

をテーマとして取り組むことに決めました。
 

その結果、若者の人材流出という地域課題と地域の未来を良くしたいという想いを同じくする 企業5社が賛同し合計8社、学生39名の参加で合同インターンシップを実施。内容的にも各 社の魅力を学生がグループに別れて取材し、仕事のやりがいや魅力を映像にまとめて会場で発 表することで参加者全員がすべての企業の魅力を共有することができました。

大学のキャリアセンターや自治体もこの企画に賛同をしていただき学生の募集や後援に協力を いただき、新聞やテレビでも取り扱われるなど、大きな反響を呼びました。このように企業の 経営者や人事担当者と学生、大学や自治体までも一同に会して行うインターンシップは県内だ けでなく東北でも珍しく「地域全体で若者を育てる」という理想像に一歩近づくことができた と感じています。

共創のプロセス 4

思いを共有できる仲間と作りたい、
地域の未来

現在このコラボインターンシップは3年目を迎え、準備を進めています。2年間取り組んでみて、個々の企業の採用については各社効果を感じることができ、少しではありますが、課題の先の未来が見えてきています。

「地域で人材を育てれば、育てた人材がいずれ地域を育ててくれる」

理想の姿は見えてきていますが、「若者の人材流出」という課題解決にはまだまだ道のりは長いと感じています。

今後の展望として、独自ホームページによる情報発信の強化や、人事担当者の採用スキルや人材育成スキルの向上、そのための“地域人事プラットフォーム”の立ち上げなども視野にあります。これからも地域の課題に向き合い、思いを共有できる仲間と共有価値の創造を続けていきます。
 

共創のプロセス

  1. 1

    雑談やホンネの対話を大切に、お互いの課題意識を共有する

  2. 2

    お互いの強みを活かし、力を合わせてまずはやってみる

  3. 3

    自分たちの課題を解決するだけでなく地域課題として捉えて再定義

  4. 4

    さらに地域の未来を描き、仲間を増やし広げていく

仲間作りを通して、
新しい価値を生み出す

地域の未来を作るために、
SKグループが実施している取り組みをご紹介します